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2014年11月1日土曜日

いよいよ開幕!『World Master IBJJF Jiu-Jitsu Championship』注目階級を解説しました。

いよいよ本日(明日朝方)開催される『World Master IBJJF Jiu-Jitsu Championship』。既にトーナメントも発表され、一体誰が勝ち上がるか!? そこで今回は昨年のワールドマスターズ第三位、今年のヨーロピアン準優勝など、世界を知る男・大原道広さん(ポゴナ・クラブジム)に注目階級の解説をお願いしました。

BJJPLUS(以下、BP):今回は宜しくお願い致します!
大原道広解説員(以下、大原):はい、宜しくどうも。
BP:まず今回大原さんご自身は何故マスターズに参戦しなかったのですか?
大原:一言で言えば、十分な準備が出来なかったという事です。怪我でしばらく練習を休んでしまったり、経済的なものだったりです。でも一番の理由は、目標にしていた“表彰台”を達成したので、満足してしまったのかもしれません。まぁ、これからも相変わらず趣味の範囲で、マイペースでやっていきたいと思っています。

【マスター1黒帯ルースター級】


BP:なるほど。では、マスター1黒帯ルースター級から。福住柔術所属の小林史明選手が出場します。
大原:この階級はエントリー3人の巴戦です。小林選手は1回戦第1試合の敗者を待ち受ける事になり、チャンスがあるように見えますが……。
BP:反対ブロックには、NO-GI世界王者のブランドン・ミュリンス(グレイシー・バッハ)が……。
大原:そうなんです。ブランドン選手は昨年の欧州決勝で芝本選手を三角絞めで破った超強豪です。ですが、私は単身赴任先である名古屋のALIVE(小林選手は当時ALIVE所属だった)で、2年くらい毎日のように一緒に練習していたので、個人的にはかなり応援しています。

【マスター1黒帯ライトフェザー級】

BP:この階級には日本から、井上祐弥選手(パラエストラ上越)が出場。昨年の『COPA IF-PROJECT2013』優勝で渡航チケットを獲得しての参戦ですね。
大原:井上祐弥選手は初戦を勝ち上がれば、次はシードの昨年同カテゴリー王者ダニエル・ベレーザ選手との対戦になります。
BP:超古豪ですね。
大原:はい、柔術歴は本当に長く、試合運びの巧い選手です。昨年ワールド準々決勝では、あのギィ・メンデス選手に勝利しています。
BP:かつて日本の芝本選手、金古選手、山田悦弘選手も破れていますね。
大原:井上選手はベレーザ越えを果たせれば、翌日の準決勝に駒を進めることができます。

【マスター1黒帯フェザー級

BP:全日本選手権3連覇を成し遂げ、“国内最強柔術家”と呼ばれた中村大輔選手(GRABAKA柔術クラブ)が久々に世界に挑みます。
大原:この階級は参加人数が多いのですが、中村選手は一回戦がシード。二回勝てば翌日の準決勝に行けますね。
BP:準決勝までに激ヤバな相手はいますか?
大原:やはりデニウソン・ピメンタ選手ですね。昨年の同階級王者であり、準々決勝で塚田選手、準決勝で荒牧選手を破っているベテランです。
BP:む~、この壁を乗りきれるのか、その前の強豪はいるのか、中村選手の復活に期待したいですね。

【マスター2黒帯ライトフェザー級】

BP:この階級には昨年同階級で準優勝になった金古一朗選手が出場ですね。
大原:はい、奇しくも初戦は日本から参戦のカーロス・キハラ選手(IMPACTO Japan BJJ)に。ここを勝てば翌日の準決勝に進み、3度目の対戦となるベルナルド・ピテウ戦です。かつてのムンジアル王者ではありますが、金古選手が(昨年のワールドマスター、今年のワールド)2連勝中です。当初、ピテウはフェザー級でのエントリーでしたが、金古選手のエントリー後にライトフェザー級に変更したとも考えられ、何やら不気味な存在ではあります。
BP:借りを返したい…という思いなのでしょうか、確かに不気味です。
大原:ループチョークなど一発もあり油断ならないピテウ戦を無事乗り切れば、世界王者が見えてくると予想します。
BP:表彰台の頂点、期待しましょう!


【マスター2黒帯フェザー級】

大原:やはり話題騒然なのが、トライフォース総帥・早川光由さんの参戦でしょう。
BP:技のおもちゃ箱、まさかの復活ですね。
大原:実はこの階級、日本人選手が多いのです。総合格闘技DEEPでは、“TAISHO”のリングネームで活躍する岩間朝美選手もいます。お互い初戦を勝ち上がれば、翌日の準決勝行きを賭けて早川選手vs岩間選手に。
BP:ワールドマスターズの舞台で実現できたら、スゴいですね。
大原:また、反対ブロックには、同じく日本から参戦のアレッシャンドリ・オガワ選手も。
BP:昨年のアジアオープンではシニア1で階級別オール一本勝ち、そして無差別も制してましたからね。期待したいです。

【マスター3黒帯ライトフェザー級】

BP:DUMAUでお馴染みエジソン・カゴハラ選手はシードに。
大原:そして昨年、マスター3(昨年の表記はシニア2)黒帯ルースター級王者の正田選手が対戦相手不在により、1階級上げてエントリーしました。
BP:なるほど。
大原:正田選手は初戦を勝ち上がれば、翌日の準決勝はエジソン選手vs正田選手となります。

【マスター3黒帯フェザー級】

BP:まず福住柔術代表・福住慎祐さんが登場します
大原:初戦を勝ち上がれば、一回戦シードだった昨年の同カテゴリー王者アレッシャンドリ・ソッカ選手と対戦です。
BP:こちらも超古豪! ワールド、アブダビで表彰台常連。
大原:反対ブロックには、常に一本勝ちを狙う姿勢で評判の吾妻エメルソン選手。かつて日本にもいたアレッサンドロ・ナガイシ選手、さらに一昨年の同カテゴリー王者ヘナート・タバレス選手もいます。
BP:強豪しかいない!
大原:ワールドになれば、当然の事ですね。

【マスター3黒帯ライト級】

BP:パラエストラ小岩代表の大内敬さんが登場します。この階級、意外に選手が多いですね。
大原:そうですね、大内選手は2回勝てば翌日の準決勝へ進出。
BP:同ブロックには、増沢“MAX”慶介選手も。
大原:増沢選手も同様に2回勝てば、翌日の準決勝は大内選手vs増沢選手となります。
BP:おぉ~、これは期待ですね。
大原:ただし、増沢選手は初戦を突破すれば、シードで昨年同カテゴリー王者ジャック・マクヴィッカー戦です。
BP:パンナム連覇、ワールド、ノーギ表彰台常連ですね……。厳しい戦いになると思いますが、勝利を期待したいですね!


BP:以上、注目階級を紹介しました。
大原:もちろん、参加選手の情報を全く知らないという理由で語れなかったのですが、マスター1黒帯ライト級のヨースキ・ストー選手、マスター2黒帯ライト級のホジェリオ・クリスト選手、マスター3黒帯ミドル級の上山直也選手、忘れてならない八木沼志保選手にも期待。いや、日本から出場する全選手に期待しています。
BP:なるほど、有り難うございました!

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